迷走していたセシルマクビー、大量閉店に。

セシルマクビーがフラッグシップの109店を皮切りに、全43店を大量閉店する。セシルマクビーは90年代後半の初期ギャル文化をけん引してきた。一時期は一店舗の月売り上げが1億を超えた。しかし時が経つにギャル文化は衰退し、時代の先を行くどころか、逆に時代を追いかけるようになっていた。
ブランドイメージ作りで迷走
2017年には、乃木坂46の白石麻衣をブランドアイコンに立てて、今までの露骨なギャル路線から、フェミニンなモテ路線に転換したが、その判断はお世辞にも早いとはいえないものだった。
17年の転換は大きな上昇にはつながらず、続けざまに19年にはリブランディングを進め、11月にフラッグシップ店舗である109店の店舗デザインを刷新した。しかし今回の大量閉店により、このリニューアル店舗も開店から1年を待たずに、閉じることとなった。109の中でも広い床面積の店舗の為、賃料も高い。更にかねてからの売り上げ低迷に加えて、今回の新型コロナによる消費の停滞がとどめを刺す形となったようだ。
村社会ファッションの終わり
90年代後半から00年代にかけて日本の10~20代のファッションは完全に「村社会」だった。世界のファッションの潮流とは断絶していて、日本国内の流行はガラパゴス化していたようにみえる。ある種セシルマクビーのようなブランドが大きく躍進できた背景には、この様な日本だけで通じる文化の存在があったといえる。
しかし今は、SNSはじめ情報の伝達がスムーズに行われるようになり、日本のファッションもある程度世界の流行をキャッチアップしている。ファストファッションも例外ではなく、商品の企画・製造の体勢から従来とは大きく変化している。セシルマクビーを展開する株式会社ジャパンイマジネーションはセシルの他にも、全くイメージのことなるスタニングルアーやナイン、デイシーなどを買収、様々な手を打ってきたが、木村達央社長はインタビューで、この激変していく消費行動に企業として対応する難しさを吐露している。
しかしセシルマクビーがそうだとは言わないが、タグだけを付け替えているだけで全く同じ商品が別のブランドとして売られているような状況では、そもそもブランドの意味はほとんどなかった。その結果現在の様に、ハイブランドとユニクロという両極端な存在が強い存在感を発揮するようになったのは必然かもしれない。セシルマクビーにとどまらず、これから多くの中途半端なブランドが更に厳しい状況に追い込まれていくだろう。
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