メゾンマルジェラと無印良品の辿る数奇な運命

6月17日、ローソンで無印良品が取り扱われるというニュースが流れた。西友のPBとしてスタートした無印良品の新たな一歩だ。

 

 

無印良品とは

 

無印(良品計画)のwikiによると

 

”(創業時の代表者は)哲学者ボードリヤールの「消費社会の神話と構造」などに触発され、商品にブランド名が付くだけで価格が上昇する現象に疑問を持ち、(中略)、発足当時には「無印良品」を「反体制(アンチブランド)商品」と呼んでいた”

 

 

ボードリヤールというとポストモダンの代表的な仏の思想家で、創業者の人柄が垣間見える。無印良品という名の示す通り、ブランドという物に対する反抗心が創業時の理念だったようだ。

 

 

 

どこか似ている両者

 

ここで一つ思い出すのがマルタンマルジェラだ。

 

 

1990年代以降のファッションに多大な影響を与えたデザイナー、マルジェラ。その衣類はまさにポスト構造主義的な脱構築を衣類で表現するようなクリエーションで、今のファッション業界でもある意味神のような存在とされているデザイナーだ。

 

 

マルジェラには大きな特徴があってそれは、無印と同じ反ブランド的な思想だった。マルジェラの衣類にはロゴは入らない。その代りに採用されたのが”数字”のタグとそれを留める”4つのステッチ”だった。

 

 

この様にマルジェラと無印はそもそも同じ80年代に創業し、大量消費社会に対する、反体制的なスタンスで成長してきた。しかし両者ともに時代の流れの中で、その本質を変えていかざるを得なくなった。

 

 

 

時代の流れとともに変化

 

きっかけは無印良品の場合は「MUJI」となった頃。

 

 

マルジェラはDIESEL社による買収(あるいはもっと昔のマルジェラの退任)だ。

 

 

前者は「MUJI」という海外展開を行った時点で、海外においては意味を持たないはずの「MUJI」という文字列を使い、それをブランドとして意味づけている。創業者のコンセプトはここに崩れ去ったと言える。

 

 

後者はディーゼル買収以降、ロゴマークのプリントされた商品を発売(これには90年代的ロゴブームという時代の流れもあった)。尤もそれ以前からあらゆる商品に4本ステッチをいれていたという意味では、既にどんなブランドよりもロゴ(的なモノ)を見せびらかしていた側面はあったが・・・。

 

 

 

これからが本当のブランド価値の創造

 

この様に両社は知らぬ間に「反ブランド」というスタイルこそが「ブランド」になってしまった。創業者の手を離れる中でその「反ブランド」は都合よく利用されていった。こうなるとやがて、反ブランド的な姿勢は取りづらくなってくるだろう。

 

 

構造主義も、ポストモダンも、反体制ももう過去の遺物だ。「反ブランド」から離れていく中で、どのように変わっていくのか。これからの両社から目が離せない。

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